老後サバイブ〜お迎えが来るまで

シンプルな生き方でコロッとあの世へ逝くのが目標

男はつらいよ…

お出かけ。
ある場所で椅子に座っていると、椅子一つあけてそばに60代後半の男性が座って書き物を始めました。
少しして、70代ぐらいの女性がそばを通り…
あら!と言って男性に声をかけると男性も気がついてお久しぶりです、と二人で挨拶をしていました。

どうやら顔見知り。
女性が
「何をしてたの?」と聞くと
「ちょっと家のことを」と答えると
女性が
「家、大変だものね」と言うと少し間をおいて
「それ以上は俺の弱点だから……言わないでくれ」と静かに答えると、女性はそれから何も言わなくなり、静かに場所を立ち去りました。


俺の弱点…
男性が"弱点"と言うには相当なことがあったのだろうと思いました。
女性より話せる場所はないですものね。

きっと…それ以上話すと泣いてしまうか、心が乱れて冷静になれなくなるのを知っておられるから…と思いました。


どうにかなってしまいそうだから触れないでくれ、
でもその奥には…やっぱり誰かに触れてもらって癒されたいのかも…と思う部分もあると思います。

崩れる自分に会いたくないし、ましてや女性に見られたくもないでしょうし。


女性って…わ〜って泣けます。

でも男性はどこで泣くのでしょうか?

たまには…女性の柔らかい胸の中で泣きたいと思うと思います。


バグでもいいから抱き締めてあげたいな…と思いつつ、日本ってその点ややこしいから悲しいな…と思いました。


少し丸まってきている男の背中にはたくさんの過去と耐えてきた胸の内の傷が滲んで浮かんでみえるような気がします。