老後サバイブ〜お迎えが来るまで

シンプルな生き方でコロッとあの世へ逝くのが目標

コインランドリーで出会った男性。

大きなものを洗うためにコインランドリーへ。

洗濯が終わり、乾燥機に入れ直して、待っていると・・

 

 

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入り口に杖をついて年配の男性が息を切らしながら入ってくるので、

体調が悪いのかしら、と思って。

「洗濯に来たのでは無くて、倒れそうだから休ませてもらおうかと思って」と言われて、それは大変と感じ、椅子に座ってもらいました。

 

息が切れていて、

そして

「暑い、暑い」を連発しているので、すぐそばにある自動販売機に行き、お水を買って

「これを飲んだらいいですよ」と渡すとすぐ飲み始めました。

 

「お水、我慢していませんか?休み休み歩いて、水を飲まないと」と促すと

「ついつい頑張って歩いてしまうんだよね」とまだ息が落ち着かない状態でした。

 

少し座って・・

そしてやっと話が出来るようになり、

「実は2回倒れたことがあってね」と話し始めまして、

なんと血圧が200以上あるということで。

 

それは倒れるわ!

 

お水を飲んで、

お手洗いに行って、

常に水分を巡回させないとだめですよ・・いいつつ、

でもきっとこの男性は一人暮らしと思う、という状態に見えました。

 

小綺麗にされているのですが、

持っている荷物をみてやっぱり誰の手も借りていない雰囲気がわかります。

 

 

とにかく落ち着くまで一緒に居た方がいいわね、と思いながら座って居ると昔のお話をしてくれました。

 

昔は福井県にいたこと、

大阪に戻ってきて、仕事をして・・

身体を壊して右手が麻痺になり・・

トイレにもやっと行ける状態。

週一回ヘルパーさんが来てくれる。

 

・・・週一回なのね・・・

ご飯、どうしているのかしら?と思ったら

「ご飯は作れないから毎日コンビニ弁当なんだよ」

 

・・・・うううううううううううう・・・

心が痛い。

 

そうよ、そうなのよ。

年を取ると作れなくなるのよ。

買い物に行くのもしんどいのよ。

それと作るのもしんどいのよ。

まして2回の脳溢血、血栓となると麻痺があって普通。

 

 

一人暮らしの切なさを知っているから・・聞いていて心が、胸が痛い・・

 

 

しばらくお話を聞いていると呼吸も戻ってきているので私も安心しました。

 

「家はお近くですか?」と聞き、もし遠かったらそこまで送ってあげようかとおもいまして

「あともう少しでつくんだよ」と言われ、ゆっくり立ち上がり、

「こんな身体になったからしんどい」と言われたので、

「みんな順番になっていくんですよ。いずれ私もそうなります。

だから自分だけと思わないでくださいね。

とにかくお水を飲んで、出して、寝て、飲んで出して・・」とお話しました。

そして

「落ち着いたよ。お水、ありがとう」と言いながら帰って行かれました。

 

うう~~~~~~

心がやっぱり痛い。

家族が居ても

居なくても、

不自由になるってこういうこと。

 

自分のお手洗いに行きたいけれど、

一人暮らしでも

家族が居ても、

しんどいのには変わりない。

家族がいたとしても

助けを呼んで来てくれる家族もいれば、

完全無視される関係の家もある。

 

 

毎日コンビニ弁当は・・可愛そう。

 

お金があればサポートの回数を増やしてもらえるけれど

心の寂しさや身体の苦痛が和らぐわけではない。

 

地域で何かできないかしら?といつも思う。

一人暮らしのおじいさん、おばあさんのお元気訪問とか。

 

医療だけではなくて、

もっと心の方向で。

 

昔は近所の家に

「こんにちは~元気ですか~?」と勝手に入って、

「ご飯食べてる?」

「何か手伝えることないですか?」とかしたけれど

ここは都会で、そして今はそんな時代ではない。

 

そんな時代に生きている自分達はとっても悲しいわ。

 

年を取るって

身体が不自由になるって

こんなに切ないものなの?

 

一生懸命生きてきた背中をみる度に、

「この人自身だってこんなはずじゃなかったのにと思ったはず。自分の人生ってなんだったのか・・ときっと苦しんだと思うわ・・」と深く思うのでした。