月に一度か一ヶ月と半月ぐらいのペースで歯科医に通っています。
だいぶ前に
「芸能人は歯が命」という言葉が流行っていましたが、私も歯が命と思っているタイプでして（笑）
年を重ねても自分の歯で居たいと思っています。
メンテナンスはしっかりと。
そして信頼している先生にずっと通っています。
もう・・１０年は過ぎているかもしれませんね・・
そしていつものように歯科へ。
先生が私の口の中を鏡を見せてくださいまして、
「ここと、ここの皮膚に変化があるので、大学病院へ行ってもらえますか？」と言われました。
え？
「念のために。扁平上皮がんかもしれないので」
がん？？
え？？
その後の記憶はほとんどない。
自宅へどうやって帰ったのかも覚えていない。
がん・・がん・・・
もしがんだったらどうしよう・・
口が・・舌が・・
あごが・・無くなる、使えなくなる。
転移していたら？
リンパを取る？
大手術？？？
それどころじゃない、もしかして・・あの世へいくかもしれない。
誰に連絡を取ろうか、
いや、その前にすることは何なのか？
え、心の整理は？
え、え？・・・・
私死ぬの？
・・・この後ずっと泣いていました。
落ち着いてから、大学病院の口腔外科へ予約のお電話。
そしてその数日後受診。
待合室の周りを見ると・・
包帯を巻いている人。
顏をゆがめている人・・
小学生ぐらいからお年寄りまで。
・・私、どうなるのかしら・・・（大不安・・・）
名前を呼ばれて担当医の先生、そして研修医さんと初対面。
口の中を見せると
「あ・・これですね」と話して、そしてリンパの位置を触り
「痛くないですか？」と聞かれ、
「大丈夫です」と言うとその後、お二人で小さな声でお話をして・・内容が決定したらしく、私に
「一週間後、組織検査をします」。
「・・はい」
不安がものすごい。
気持ちが・・重い。
検査。
麻酔、メス・・組織を３カ所取りまして、出血がたっぷり。
麻酔が切れた後は口が開かない。
食べられない・・（涙）
痛い・・（涙）
とにかく痛い・・・（大涙）・・・・
その後経過観察、消毒でまた病院。
・・数日後抜糸。
そして検査結果待ち。
不安、不安・・・
夜があまり眠れない。
「私どうなるんだろう・・・」しかない。
がんなら、余命どのぐらい？
誰に連絡・・のリストを作らねば・・
でも辛い、どうやって伝える・・
組織検査結果を聞きに行きました。
もちろん前日はまったく寝られず。
先生に、
「がんではありません。しかしまれにがん化する場合もありますのでこれから２ヶ月おきに病院へ来てください」
・・よかったぁ～～～～
経過観察で良いなら何回でも来るわ。（ちょこっと元気になる）
あれからもう１０年ぐらい過ぎているかしら・・・
大学病院のシステム上、担当医の先生は変わっていますが、今の先生は他の先生からのお墨付きの腕前をお持ちの方。
口腔内の状態が少しでも良くない場合は
「来月またきてください。それで良くない場合は組織検査です」と言われます。
堀ちえみさんの病名を聞いたときに
「えー！なにそれ！！！なぜ？なぜそんな残酷なところまで進んだの？」とテレビに向かって大きな声でいいました。
納得できない！
芸能人の方なら最低でも月に一度は歯科で歯石を取るでしょうし、薬の副作用としても口腔内の変化には歯科医は敏感に反応し（担当医がそうでしたから）、念のための検査をするのが本当のプロの仕事だと思いました。
・・・堀ちえみさんの心情を思うと・・あの辛かった自分の感情を思い出す。
不安、不安、不安・・
私は幸いがんではなかったですが・・もしがんだったら・・
涙が止らない。
気持ちの行き場が・・
辛いでしょうね・・・
という言葉でも当てはまらないぐらいもっと辛い。
私が３カ所の組織検査だけであの大変な痛みとの戦いです。
手術の方でしたらその何百倍の激痛の海の中でもがき、苦しむ自分を抑えるのに必死で一日がどれだけ長いか身に染みて辛すぎて生きているのが苦痛になる戦いなのです。
きっとたくさんの人の見えないパワーが集まって応援していると思います。
現在の私の病名はがんではありませんが、この病気はなかなか治らないといわれるものです。
体質ですから治りづらい。
でもこれで幸せと思う様にしています。
毎月先生に見てもらえると前向きに考えています。
生きているからこそいろいろな検査を受けて行きます。
そして他のみなさんにも伝えています。
「歯医者さんに行きましょう。そして異変があるならすぐ専門病院に行きましょう。
あなたの大切な命と愛する人達の笑顔のために」
