多分、
絶対2回目。
こんなミス、女性では何回もしないので。
初めてのミスは28才ぐらい。
仕事中、トイレへ行き、手を洗い鏡を見た瞬間に気がついた。
きゃあ〜!
なんなの、これ。
私、ノーメイクじゃない!
当時は凄まじく忙しい仕事をしていて、
日々疲れ果てる状態。
朝起きるのがやっとで…
完全にお化粧を忘れていたみたい。
マズイ!
これはマズイ。
眉毛が左右、長さが違うのに…
幸い、誰にも気が付かれていないし。
そして考えた。
眉毛はその辺にある薄くなったインクのボールペンでいいわ、
ただ…アイシャドウが、
チークが…ない。
昼休み中、化粧品屋さんに駆け込み、試供品で何とか誤魔化そう、と。
私が若い時は試供品がたくさん配られていましたし、
ファンデーションも2回は使えるだけは入っていました。
「化粧品は買わないで試供品で節約生活」という話もたくさんありましたからね。
それまではできるだけ
下を向く、
髪を前に垂らすなどする。
昼休みになった。
職場から出ようとする企みを持っている時に限って問題が起きる。
結局昼を過ぎ…休憩時間は短縮され、
そのまま夕方まで。
うえ〜ん(泣)
退社時間。
コソコソ帰る途中に化粧品屋さんに行き、素直に話すと、
試供品を数個頂きました。
顔に塗る、
書き足す。
電車に無事に乗る。
帰宅。
疲れた。
そしてそれから時が流れ・・・
今日、朝一番で上司がさわやかに
「おはよ~~」と挨拶をしてきたので、
マスクを顎にかけたまま清掃をしていましてね。
大きめの声で、
「おはようございます」とニッコリしました、
すると不思議な顔をするので、
何かしら…と思って仕事を続けていました。
そして、エレベーターの掃除をしていると…
エレベーターの鏡の自分を見て、びっくり。
きゃあ〜!
ファンデーションしか塗ってない!
眉毛の左右差がひどい!
アイシャドウがなくてくすんでる!
見られた、
それも男性の上司に…
うぇ〜ん(泣)
ここはオフィス街。
近所にコンビニはあるけれどドラッグストアはない。
試供品なんてない。
仕事中は昼以外、外に出られない規定。
このまま、退社時間まで耐えるしかない。
仕方がないので、
“マスクを深く着用”と、
“人に合わない”で今日を乗り切る作戦を決行しました。
足音が聞こえたら、
気配を感じたら、
逃げる!
『女性としての誇りと名誉』を何とかして守るために
逃げる。
そして逃げ回った一日を終え、タイムカードを押しに行くと、
年配の清掃の先輩がこっちに向かって歩いてきた。
すぐ挨拶してこの場をかわそうと思ったら、
先輩がすぐに、
「顔、どうしたの?」と。
気付かれた。
説明していると、
次から次へと人がタイムカードを押しに来た。
そして先輩が
「お化粧してくるの忘れたんだって〜」と説明している。
私は笑っていたが
本心は
言うのは辞めてぇ…と思った(大泣)
年を取って、失うものはたくさんある。
ただ、
デリカシーだけは失いたくない、
そして
「年を重ねてもきちんといていて、新しいこと(化粧品、その他のこと)も試していく心を持っていたい」と思いました。
オープニングで
「私の記憶が確かならば…」と言っていた番組です。