老後サバイブ〜お迎えが来るまで

シンプルな生き方でコロッとあの世へ逝くのが目標

“青”に思う。

大阪は少し曇り模様。

 

買い物を早く済ませないと、と思い、大きな交差点で信号待ちをしていると、40代後半ぐらいのスーツを着て膝に鞄を置いた車いすの男性が後ろに並んでいて、

ふっと足元を見ると

ああ・・片足を失ってしまっているのね、とわかりました。

 

彼はその片足で道路を蹴りながら両手で車いすを動かしている。

この交差点は段差がいくつもあり、坂になっているので、信号が青のうちに渡れるかしら?と心配して後ろを見ながら信号を渡っていると

案の定、苦戦している。

私の周りに何人も男性がいましたが、誰も彼に声を掛けることもなく・・

 

それで私が男性に近づいて

「お手伝いしましょうか?車いすを押しますよ」と声を掛けました。

男性は

「ありがとうございます」と言い、

私が後ろから車いすを押しました。

何度も

「ありがとうございます」と言われるので

ああ、気を使われる人なのね、と思いながら

「ここは段差と坂がキツイですからね」と話し、彼の襟足から汗の匂いを感じていました。

 

そうよね・・

自分の家からここまで来るまで、もうこんなに汗が出るのよね・・

と思うと不自由な体って大変と思い、ちょっと切なくなりました。

 

 

・・いつか私もこうなるかもしれないのよね・・・

 

行き先まで送ってあげようと思いまして、聞くと、

「地下鉄のエレベーターまで」と言われたので、送ってあげました。

 

エレベーター前に行くと何回も頭を下げ、

「ありがとうございました」と言われるので

「いえいえ、気を付けてくださいね」といい、お別れしました。

 

信号が青のうちに渡り切れる年齢って何歳だろう?と思いましたね。

渡り切れないことを自覚しなければならない年齢も。

 

途中の“島”で休まないと。

焦って転んでしまったら元も子もないですし。

 

自分の足と相談しなきゃ、と思いました。

 

それにしても・・

やはり片足って、辛かったわ。

 

 

自宅があるマンションのエレベーターで一緒に乗った人と

「蒸しますね」の会話。

部屋に戻って買い物を定位置に入れて、ガリガリ君を食べ始める。

 


f:id:hanahanakororin:20230610162334j:image

この“青”は癒されます。