老後サバイブ〜お迎えが来るまで

シンプルな生き方でコロッとあの世へ逝くのが目標

もう戻らない、私の…

美容室へ。

春なので、ショートカットにしてもらおうかしらと思いながらワクワクしながら足取りも軽く歩く。

 

店内に入り、

先生(個人経営者)に

「春なのでショートカットにしてください」とお願いすると、

「良いですよ〜」と明るくお返事が返ってきた。

 

カラーリングも明るくして…

ふふっ、

職場のみんなに

「かなり切ったね」と言われる風景を想像しながら鏡の中の自分を見ていると、

先生が私の髪を触りながら、

「前髪は薄くなってもう伸びないみたいですから、後ろから髪をこんなにふうに持ってきて…ショートにしましょう」とあっさり言った。

え?

今、なんと?

 

え?

え?

まさかの…

「もしかして半年前のコロナの後遺症で、まだ前髪が伸びてないのですか?」と聞くと、

「ええ、全く生えてません」

 

 

ガガ〜ん!!!

 

ウソ!

え?

伸びてるんじゃないの?

 

 

「ここ、薄いでしょ?伸びてないんです。もう生えて来ません」

 

ガーン!

え!

薄毛ではなくてハゲた?

 

「大丈夫ですよ、前髪用のウイッグがあります」

 

その言葉は私には響かなかった…

 

その後からの美容師さんとの会話は覚えていない。

とにかくまっすぐ鏡を見ていただけ。

おでこの…

私の前髪は二度と生えてこない、と宣告されたのだから。

 

 

前髪…

私の前髪。

 

もう二度と会えない…

 

後ろから前に髪を寄せる。

ドライヤーで流して前に持ってくる。

 

その作業との戦いにこれからなるのよ。

 

半年だけかと思ったら、

一生そうなるのよ(大泣)

 

凹む…

 

 

 

 

キレイにカット、

カラーリング、

さっぱりとして、

可愛くなった、と思いたいけれど、

前髪が、

私の前髪が、

もう無い。

 

 

美容室から出て、

自宅へ向かう。

 

前から風が吹いてくる…

悲しくてショーウインドが見られない。

 

泣きたい…

 


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帰宅して、

鏡を見て、

前髪を触る。

 

…薄い…

泣きそうになる。

 

 

前髪を抑えながら、

コロナになってならなきゃ、

前髪が今もあったのに、と嘆き、

前髪ウイッグの検索を開始したワタシでした。