ぎっくり腰。
外国では「魔女の一撃」。
それは突然に自分に襲いかかっている。
最近はよく周りで一撃を浴びている人が増え、
「魔女が増えたのかしら?」と思うほど。
下に落としたものを拾おうとして腰を曲げた瞬間に
ギクッ!
う、動かない。
そのまま床にうずくまる。
箱を持とうとして持ち上げたら、
ギクッ!
トイレで用事が終わって立ち上がろうとしたら・・
ギクッ!
息が出来ないぐらい痛い。
痛い、痛い、痛い…
このまま動けなくなったらどうしょう。
とにかく誰かに連絡しないとこのまま動けないと大変・・と思って動こうとすると痛くて無理。
しばらくそのままにして・・
少し体を…少しずつ動く。
そろ~~~っと。
痛い・・・
涙が出る・・
誰も居ない・・・
切ない・・・
心も痛い。
とにかく落ち着け、自分。
足動く?
手が動く、
はっていけば…
静かに…
痛い…
病院行かなきゃ…
立てれば…
静かに静かに…
痛い………
でも痛いより切ない…
涙が出てくる…
行いが悪かったのか、
運勢が悪いのか?
それとも…
いろんなことを考えながらとにかくじっとする。
辛い……
昨日のお客様も、
近所のおばさん友達も、
数日前に来た友達も、
「じつはぎっくり腰になって動けなかったのよ」。
「なぜすぐ連絡しなかったの?」と聞き直すと
「迷惑をかけると思って」
・・・いやいや、今聞く方が切ないわ。
知り合いとしてその辛い時に助けてあげられなかったから。
タクシーを呼ぶし、病院にも付き添うし、ご飯ぐらい作るから。
私は幸いにして身体が柔らかいし、朝と夕にはストレッチをしている。もちろん老後の準備と予防のため。
痴呆症状になっても
「あのおばあちゃんは朝晩筋肉のばしていますね」と施設の人や介護の人に言われたいから身体に癖を付けています。
最近、ますます気温が上がってきたせいか、家の中にいる時間が多くなり、身体を動かさなくなってきた人が多いので、きっと冷房のせいでまた筋肉が固くなっていると思います。
魔女を近寄らせないためにもまず防衛能力を。
家の中はもちろん、ちょっとした場所でも筋のばし、
地下鉄でもアキレス腱をのばしたり、肩をストレッチしたり、腰を回したり。
腕を振り回したり、首を回したり。
小刻みに身体を動かす、伸ばす。
深い呼吸をしながら、落ち着いて、水を飲む。
「ぎっくり腰になって気がついたことが、やっぱり一人暮らしは切ないわ」という友達に、
「自分だけで解決できないことってあるの。だから助けを呼ぶのは甘えではなくて、人として当たり前のことだからちゃんと私を呼んでね」と話しました。
不幸は必ず何かのカタチで落ちてくる。
防ぎようがないので。
でもやっぱり助け合いだと思います。
甘えだと思いすぎないこと、自分一人で頑張りすぎないこと。
老後にとって必要なことだと思っています。