職場が変わると出会いが変わりますね。
転職は縁と運命を変えると思っていたので、短期間勤務の派遣から始まり、いろいろな会社を通過し、今の現場に着地しています。
社会人として働いていた職種はとても神経を使い、日々疲れ果てたので、先輩達の中では睡眠薬や安定剤を飲んでいる人もいました。
このままでは私もそうなる、
これでは自分が可愛そうと思い、40歳までには辞めようと決意。
若い時からアルバイトをしていた清掃のお仕事を選び、気楽さを実感しています。
現場によって体を使う量と人間関係などクセはありますが
本質的な会話の内容が掃除が主なのでとっても楽です。
前職はそうは行かなかったでした。
あれに、これにそれに・・
知力を必要とし、日々勉強。
体力がないと仕事ができず、
チームワークがないと仕事が進まない。
どんなに頑張っていても・・それが当たり前で褒められず、
精神的な完全着地がない。
それに比べるときれいにすることが目的ですから明確です。
「終わった」がはっきりしています。
なにしろ退社時には頭の中が何も考えなくていいので。
いろいろな職種の方が定年退職をされてから清掃や事務所、管理室、防災センターなっどのお仕事に来ています。
現場によって採用されている達のカラーがありまして、
採用担当者の好みが大きいのでしょうけれど、人手不足を考えてどんどん入れるという会社がほとんどでした。
自己主張型タイプが多いところや
私たちはアルバイトだからという名目で何もしない人の割合が多かったところ、
おばさんたちの分量が多すぎて仕事以外の会話でもめごとが起きるというパターンなど様々。
現在の会社は社長さんの色が良くでていて、
建物の空気や雰囲気に凛とした品があるので新しいタイプね、と思っていましたが、
「ここは公務員さんや大きな会社で働いている人が多い方だから雰囲気が違うわよ」と清掃の先輩に言われて、それでそうなのね、と思いました。
言葉使いがピンとした張りがあり、それでいてチカラが入っていなくて、会話が丁寧で柔らかい。
今までの現場とはまったく違う、と。
近所のおじさんが普通の会話でお客様に接したり、気楽にアルバイトに来ている、という今までの感じではないのです。
この人も違うわ、と思っていた67歳男性のAさん。
絶対普通の会社ではないわ、と思いながらほかの人とはスピードが明らかに違う立ち振る舞いを見ていました。
ある時、事務所で二人きりになった時、雑談をしていると、Aさんのお友達のお話になりました。
内容は当然のごとく「病気」。
高齢者の必須話題です。
続く「お金のお話」。
そしてわかりました。
お金に詳しいのね、と思って聞いていると、昔の仕事のことを教えて下さり、
元、お国のお金のお仕事をしていたことを教えて下さいました。
あ~それで(納得)
年金のことになり、
私に、
①今働いているところの給料明細を持って年金事務所へ行き、
年金をいくらもらえるかということを聞くこと。
②60歳を超えてフルタイムで働くと最長で70歳まで年金を支払っていくことになるので、自分が支払うお金ともらえるお金を調べて、払い続ける方が得か、払わない方が得がを聞くこと。
③払わない方が得なら、一社でフルタイム勤務を辞めて、2社に分けて働くこと。
(Aさんはそちらだそうです)
④国民健康保険になるので、支払いが安い市町村に引っ越すこと。
市によってまったく違うそうです。
老後はこういう物件を探すといいよなど、
・・・・他、いろいろ教えて頂きました。
勉強になるわ。
今までのところは
「いつもらえる」
「いくらもらえる」
など、庶民の不安会話だけを何回も繰り返して聞いてきましたが、
知っている人からポイントを聞くと、
ああ、そうしたらいいのね、という安心につながりました。
教えて頂いた人達には私の今までの職業の知識が役に立つときがきたらお伝えしたいと思います。
老後は体は動かなくなりますが、経験と知識は人様の役に立ちます。
清掃のお仕事に転職したが
それでもなお、自分なりに日々ネットやテレビで今までの知識に加えて新しいことを加えたり、変更したりしています。
友達に
「生まれ変わったら同じ仕事を選ぶ?それともほかの仕事をする?」と聞かれたことがありましたが、
私は昔の仕事を来世行うことはない、と答えました。
理由はあまりにも大変で心身を壊して退職をしていたのを見ていたので。
生まれ変わってもやりたいのは人の役に立つことと、
人を笑顔にしたいという気持ちで仕事をしたいということには変わりないと思います。
Aさんに
「この会社に来て正解ですよ。ここは老後に働くには最高の場所ですからね」と言われました。
はい、私もそう思っています。
ですから
「静かに働きます」と答えると
「それでいいですよ」とニッコリ笑っていました。
新しい職場のご縁で自分の知識を豊かにしてもらっています。
人生の経験者の言葉は金言です。
そしてそれをまたその言葉を伝えたくなる後輩に話します。
生きていくために。